AIカメラで「監視」を超える。 お客様の期待を超える価値を、ともに創る。(中電クラビス株式会社)
【取材協力】中電クラビス株式会社
経営企画部 事業開発グループ グループ長 安達 明男 様(右) / 係長 福井 理恵 様(左)
所在地:愛知県名古屋市 | 事業内容:電柱広告・屋外広告・ITサービス・保険ソリューション・人材育成サービス 等
中部電力グループの中電クラビス株式会社は、長年にわたってみまもりポール(防犯カメラ)事業を手がけてきた愛知県名古屋市の企業です。近年「監視」にとどまらないデジタル活用へのニーズが高まる中、同社はIntelligence DesignのAIソリューションを採用。自治体向けの人流調査から製造業の物流管理まで、幅広い領域でAIカメラの活用提案を推進しています。今回は、この取り組みをリードする安達 明男様・福井 理恵様に、導入の背景から現在の成果、今後の展望まで詳しく伺いました。
導入の背景:「監視カメラ」から「AIカメラ」へのシフト
ーはじめに、御社の事業内容と担当業務について教えてください。
当社は電柱広告・屋外広告を中心に、防犯カメラ事業や保険ソリューション、人材育成など幅広い事業を展開しています。私たちのグループでは主にAIソリューションの提案活動を担当しています。
従来、当社では「みまもりポール」という防犯カメラ事業を展開してきましたが、近年はお客様から「デジタルをもっと積極的に活用したい」「データとして可視化したい」といったご要望をいただくようになりました。そこで、単なる録画・監視ではなく、AIによる解析を通じてお客様に新しい付加価値を提供できないかと考えたのがきっかけです。
ー導入前の課題はどのような点にありましたか?
大きく3つありました。第一に、AI提案をする際にはベンダーへの持ち帰り対応が必要で、商談スピードが遅くなっていたこと。第二に、屋外・現場環境での検知精度が担保できるかどうかの不安があったこと。そして第三に、行政や自治体への提案において、個人情報への配慮と迅速なデータ処理をどう両立するかという課題です。
「お客様の期待を超える価値を提供したい、という思いが、私たちをAI活用の探索へと駆り立てました。」(安達様)
選定の理由:技術力・国産・柔軟性の三拍子
ーIntelligence Designを知ったきっかけを教えてください。
スマートシティ関連の案件を調査している際に、豊富な活用事例を拝見したのが最初です。その後、展示会でお話を伺い、特に屋外環境での実績と日本トップレベルの技術力に魅力を感じました。
ー数ある選択肢の中で、最終的に採用を決めた決め手は何でしょうか?
3つの点が決め手でした。
① 自社でAI学習モデルを開発している点。カスタマイズ要望に迅速に対応でき、スピード感を持って共創できると感じました。
② エッジ解析との相性の良さ。クラウドを介さず現場でデータを処理するエッジ方式と組み合わせることで、個人情報に配慮しながらリアルタイムにサービスを提供できます。
③ 国産技術であること。行政・自治体案件では「日本国内で開発・保守されている技術」であることが、信頼性と安心感に直結します。他社と比較しても、迅速な対応と柔軟性で明確な優位性を感じました。


活用領域:自治体の人流調査からスマート工場まで
ーAI解析ソフト「Praxis」の活用について、印象的なエピソードを教えてください。
Praxisの最大の強みは、その場でリアルタイムに解析イメージを見せられることです。「この角度ならこう解析できます」とすぐに実演できるため、お客様の理解が格段に深まりました。以前はAIベンダーに持ち帰って後日回答という流れでしたが、Praxisを使うことで当社自身がAI提案の主体になれる。これが商談の質とスピードを大きく変えました。
また、「遠距離の対象でも高精度に検知できる」と実演した際に、複数のお客様から驚きの声をいただいています。


現在のメインは自治体です。スマートシティ・都市計画・道路政策といった部署に対し、短期イベントでの人流調査や来場者数の可視化を提案しています。映像を解析して人の流れや滞在時間を定量化することで、政策立案や施設設計に役立てていただいています。
今後注力したいのは、商業施設や不動産開発の事前調査、そしてスマート工場領域です。振動センサーとAIカメラを組み合わせ、工場内設備の点検や生産工程の品質管理を自動化するなど、より大きな市場規模での展開を見据えています。
導入成果:短期PoCで顧客満足度を向上
ー実際に提案・導入後、お客様からはどのような反応がありましたか?
最も大きな成果は、短期間での概念実証(PoC)に柔軟に対応できるようになったことです。ある大手製造メーカーでは、他社では対応が難しかった短納期のPoCを実現し、「こんな短期間でここまでできるのか」と大変驚いていただきました。自社開発の技術を持つIntelligence Designだからこそ実現できたスピード感だと思っています。
行政案件では「国産であること」が評価につながり、担当者様から「安心して採用できる」というお声もいただいています。

社内でPraxisを使った提案デモを実施。「自社でAIを語れる」体制が商談の質を変えた
「自社開発だから素早く動ける。この柔軟性が、お客様の信頼につながっています。」(福井様)
今後の展望と期待:機能改善とさらなる共創へ
ー現時点での課題感や、今後期待する機能改善があれば教えてください。
人物の性別・年代といった属性判定の精度には、まだ改善の余地があります。また、短時間のスポット解析を繰り返す場面では、計測ラインや解析エリアの設定を保存・再利用できる機能があると作業効率が大幅に向上します。現場での繰り返し設定は担当者の負担になるため、この改善を強く期待しています。
ーIntelligence Designとの協業体制について、率直な感想を聞かせください。
良い点は、自社開発ならではの迅速な対応力です。技術的な質問にもすぐ回答いただけるため、提案準備の段階から安心感があります。一方、専門スタッフが限られているため、緊急時の連絡が取りにくいケースがありました。今後は、協同での営業同行や定期的な勉強会を通じて知識を深め、より強固なパートナーシップを築いていきたいと考えています。
同業他社へのメッセージ
同様にAIソリューションの活用を検討している企業へ、アドバイスをお願いします。
まず、AIの仕組みや判定の原理をある程度理解し、自社の言葉でお客様に説明できる力を持つことが大切です。AIはブラックボックスになりがちですが、導入効果を最大化するためには提案側の説明力が鍵になります。
その上で、小さな実案件を重ねながら経験を蓄積していくことをおすすめします。最初から完璧な提案は難しくても、PoCを重ねることで精度もノウハウも上がっていきます。
「AIの仕組みを理解し、自分たちの言葉で語れるか。それが提案の質を決めます。」(安達様)
ーありがとうございました!